人生の最期まで尊厳を保ちながら自分らしく生きたいと誰もが望むことですが、この願いをはばみ、深刻な社会問題となっているのが”認知症”です。認知症になるリスクは年齢が上がるほど高くなることから、本村においても高齢化の進展とともに、認知症高齢者が増加することが見込まれています。
認知症になっても住み慣れた本村で暮らしていけるよう、認知症に対する正しい知識を身につけ、本人及びその家族を、地域で温かく見守り支えることが重要であるといえます。
◇症状
認知症とは「一度獲得した知的能力が、脳の後天的な変化(病的変化)により著しく低下した状態」といわれています。つまり、脳や体の疾患を原因として、記憶や判断力などの障害がおき、日常生活まで支障をきたすようになった状態です。
認知症には下記の主な症状がある。
・記憶障害(少し前のことが覚えていられない)
・注意力低下(実行機能障害)(2つの事が1度にできない)
・見当識障害(今日の日付がわからない、時間がわからない)
・失語、失認、失行(言葉がわからない、洋服の着方がわからないなど)
認知症の病気では、「血管性認知症」や「アルツハイマー型認知症」の方が増加しています。
その他に、前頭側頭型認知症(ピック病)、アルコール性認知症など様々な疾患があります。
◇「認知症」という病名について
「認知症」はかつて、「痴呆症」と呼ばれてきました。
厚生労働省では、「痴呆」に替わる用語検討会を開き、その結果、2004年に、「痴呆症」を「認知症」と呼ぶことに決まりました。
現在では、法律や医学の専門用語では「認知症」の名称を使っています。
◇認知症高齢者に対する支援を充実します
(1)認知症を理解する
認知症になっても、住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう、認知症に対する差別や偏見をなくすため、認知症を理解し、正しい知識の広報・啓発に努めます。
(2)早期発見・早期対応
認知症は周囲が気づいたときには、症状が進行していることも少なくありません。初期の症状を見逃さないこと、認知症かどうかはっきりしなくても、少し様子が変だと感じたら、早期に診断を受けることが大切であることから、民生委員や認知症サポーターのほか、地域ぐるみでの見守り支えることが重要です。地域包括支援センターの相談体制をより一層強化し、認知症高齢者の早期発見・早期対応を推進します。
(3)認知症サポーターの養成
認知症の特徴を理解し、高齢者への適切な対応を学ぶとともに、住民の自助力・地域力を高めるため、キャラバンメイトが中心となり、「認知症サポーター」の養成を推進します。
〇 認知症コールセンターをご利用下さい。
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